通運丸引札
明治10年(1877)頃 山崎年信画
明治2年(1869)に政府が西洋型風帆船・蒸気船の民間所有を許可すると、全国各地に民間資本による蒸気船が走るようになりました。
内国通運会社は明治10年(1877)5月1日、江戸川・利根川筋に外輪蒸気船「通運丸」を就航させ、貨客の輸送を始めました。東京・深川扇橋から江戸川・利根川を通り思川の生井村(栃木県小山市)に至る航路で開業し、のちに鬼怒川、渡良瀬川、霞ケ浦、北浦など各方面に急速に航路を伸ばし、沿川の人々に親しまれた存在となりました。
本資料は通運丸の開業間もない頃に作成された広告と考えられます。